愛南・御荘湾口の防波堤に否定的意見大勢 津波対策委
愛媛県愛南町御荘地区の津波対策を検討する委員会(委員長・山口正隆愛媛大名誉教授)の第2回会合が10日、同町御荘平城の御荘文化センターであった。御荘湾北西部の湾口(幅500メートル)に防波堤を整備する二つの案を検討し、環境への悪影響などの観点からいずれも否定的意見が大勢を占めた。
事務局の県南予地方局愛南土木事務所が、海底に埋設した防波堤を津波発生時に浮上させる「浮上式」と、湾口の両岸から約220メートルの防潮堤を建設する「開口式」の2案を提示。
浮上式は津波発生時に操作が必要で確実な安全性が担保できず、開口式は湾口幅が現在の500メートルから60メートルに狭まり、海水交換が阻害され漁業への影響が懸念されることがそれぞれ指摘された。2案について委員からは「(検討から)除外してもよいのでは」などの意見が出た。